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米映画監督が撮るヒロシマの今 市内の専門学校生、カメラマンで協力 '07/8/8

 米国ニューヨークの若手映画監督トパーズ・アディーゼスさん(31)が広島市で被爆地の今を追うドキュメンタリーの撮影を進めている。「米国は世界からどう見られているのか」をテーマにした世界七カ国の取材の一環で、広島市の専門学校生二人がカメラマンとして協力。九日まで被爆者との対話などを収録する。

 七月三十一日から滞在。広島工業大専門学校映像メディア学科の村上正紘さん(19)=広島市西区=と藤間智子さん(20)=府中町=がスタッフに加わっている。被爆証言のほか、平和集会などに参加する米国の若者の姿も織り込んだ。

 アディーゼスさんは「原爆被害は想像を絶する。報復ではなく、広島が平和を願う気持ちをどうはぐくんできたのか追いたい」。本格的な映画撮影は初めての村上さんたちは「表情と言葉を克明にとらえている。ヒロシマの声がより深く伝わると思う」と話す。

 四月から米国で撮影を始めた作品は「ザ・アメリカーナプロジェクト」(九十分)のタイトル。これまでに米軍に入隊する若者も密着取材した。さらに今後、ベトナムやセルビアなどでも撮影して米国の素顔を描きだし、来年一月の公開を目指す。(林淳一郎)

【写真説明】アディーゼス監督(左端)と撮影の打ち合わせをする藤間さん(左から3人目)と村上さん(右端)


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