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原爆記事スクラップ100冊 被爆者の名越さん「核兵器廃絶まで」 '07/8/9

 原爆資料館(広島市中区)のピースボランティアとして活動する被爆者で、保険代理店を経営する名越三郎さん(76)=安佐南区=が、原爆に関する中国新聞記事の切り抜きをまとめたノートがちょうど百冊となった。

 A4判のノートに「核廃絶まで、語り継ごう」とのタイトルを付け、九年前から始めた。新聞を丹念に読み、原爆の日前後の記事をはじめ被爆体験継承の取り組みや、世界の核状況などの記事をスクラップしている。

 終戦後に朝鮮半島から帰国し、新見市の実家に帰る途中の一九四五年八月十八日、広島に立ち寄り、入市被爆。焼け野原となった惨状を見た。九八年、ピースボランティアガイドの研修会を受講したのを機に、体験を話し始めた。

 ノートを読み返しながら内容を頭に刻み、ガイドの際に活用している。「地球上から核兵器がなくなり、スクラップをしなくてもいい日が来るのを願う」と話す。(岡本圭紀)

【写真説明】100冊となったノートを前に、核廃絶への願いを語る名越さん


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