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「原爆は汚点」訴えポスター完成 ヒロシマ・アピールズ '07/8/9

 国内外へ平和を呼び掛ける今年の「ヒロシマ・アピールズ」ポスターが完成し、作者のグラフィックデザイナー松永真さん(67)=東京都杉並区=が八日、広島市役所で作品を披露した。

 タイトルは「NO MORE HIROSHIMA!」。中央に配した黒い丸は、原爆で命を奪われた人の悲しみや怒りを象徴するとともに「人類最大の汚点」「絶望の地球の姿」を表した。覆うように原子雲を思わせる模様を描いた。

 松永さんは「一人の人間として六十二年前の残酷な現実をどうとらえるか自問自答した。世界中の人に原爆の悲惨さが伝わるよう、怒りと悲しみを率直に表現した」と解説。ポスター下部には、原爆投下日時や惨状を伝える英文も記した。

 ポスターは、広島国際文化財団(山本信子理事長)と日本グラフィックデザイナー協会(東京都港区、福田繁雄会長)が一九八三年から共同制作。日本を代表するデザイナーに依頼し、年一作品つくっている。九〇―二〇〇四年の中断期間をはさみ今回が十作品目。

 B1判。三千部刷り、広島県に百部、広島市に二百部寄贈する。中区の原爆資料館やレストハウス、一部書店などで一枚千五十円で近く販売を始める。中区の旧日本銀行広島支店で十三日まで開く「ヒロシマ平和ポスター展」で全十作品を展示している。(岡田浩平)

【写真説明】原爆犠牲者の悲しみと怒りを表す「NO MORE HIROSHIMA!」


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