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ジュニアライター発信

広島フィリピン友好協会 文具贈呈 子ども支援に力

 民間の団体、広島フィリピン友好協会(広島市東区)は、フィリピンとの交流を目指して活動しています。会長の横佩智恵(よこはぎ・ともえ)さん(64)が今年2月、広島に住む日本人、フィリピン人と設立しました。34人の会員がいます。

 横佩さんは三十数年前にフィリピン人留学生と知り合い、交流を続けてきました。「もっと役に立ちたい」と考えたのです。

 現在、積極的に進めているのは、文房具(ぶんぼうぐ)を集めて、セブ市のストリートチルドレンたちに贈る活動です。セブ市には、横佩さんの友人が多く住んでいるのに加え、治安が良く、子どもたちの現状が把握(はあく)しやすい、との理由で支援(しえん)を決めました。

 文房具は12月に、メンバーがフィリピンに持参します。セブ市にあるストリートチルドレンの支援団体や、同市近郊(きんこう)の児童養護施設に渡(わた)す予定です。「いずれは、フィリピンに進出している広島の企業(きぎょう)に運搬(うんぱん)などの協力をお願いしたい」と横佩さんは言います。将来は、セブ市に学校をつくりたいそうです。

 そのほか、フィリピンの歴史や文化、民族について知ってもらうセミナーを広島で開く方針です。「戦時中、日本がフィリピンを占領(せんりょう)していた歴史も含(ふく)めて学んだ上で、対等に交流すべきだ」。理事の谷川裕之(たにがわ・ひろゆき)さん(53)は、そう話していました。(中2・松尾敢太郎)

(2012年10月8日朝刊掲載)

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