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核なき世界への鍵

[核なき世界への鍵] 広島市長、街頭で廃絶訴え 被爆者団体の署名活動参加

 米ニューヨークの国連本部で15日に始まる「核兵器禁止条約」の第2回制定交渉会議を後押ししようと、広島の被爆者7団体が1日、広島市中区の元安橋で「ヒバクシャ国際署名」を集めた。松井一実市長も7団体の要請に応じて街頭行動に初参加。核兵器廃絶へ、ともに協力を訴えた。

 広島県被団協(坪井直理事長)の箕牧(みまき)智之副理事長(75)、もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(72)たち約40人が結集した。松井市長は「被爆者の必死な思いを世界で共有し、核兵器を持つ国が禁止条約に参加する必要がある」とアピール。約15分間、首からつり下げた板に署名用紙を載せ、市民や外国人観光客に名前を書いてもらっていた。

 国際署名は日本被団協の提唱で昨年4月に始まり、核兵器を禁止し廃絶する条約を結ぶよう全ての国に求めている。すでに署名していた松井市長は活動後、記者団に、第2回会議も不参加を明言している日本政府に改めて参加を要請する考えを示した。

 全国で集めた署名を近く東京の事務局が集計し、被爆者たちの渡米団が第2回会議の期間中に国連本部に届ける。(水川恭輔)

(2017年6月2日朝刊掲載)

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