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崇徳高生 「被爆75年」取材 新聞部 8・6ルポやアンケート

 崇徳高(広島市西区)の新聞部は、被爆75年をテーマに平和特集号を作った。部員33人が8月6日に平和記念式典があった平和記念公園(中区)と周辺で取材し、7枚の壁新聞にまとめて校内に掲示した。新型コロナウイルス感染予防のため小規模となった式典や、被爆建物の保存問題を取り上げ、記憶を継承する大切さを訴えている。

 部長の2年川上真生さん(16)は平和記念公園でのルポを執筆。例年より人出が少ない中、被爆で親戚を亡くした女性の「平和を願う気持ちがあれば場所は関係ない」との言葉を紹介し、「人々の平和に対する思いは変わらない。この思いをどう継承、継続していくかはわれわれ若者にかかっている」と記事を結んだ。

 同校は本年度から男女共学となり、新聞部も初の女子部員を迎えた。1年伊藤蒼生さん(15)は、世界の核廃絶についての市民アンケートに携わった。41人が「悪化した」と答え、「前進した」の21人を大きく上回った結果などを記事にした。伊藤さんは「核廃絶には一人一人の行動が大事と読者に伝えたい」と話す。

 新聞は各クラスと掲示板に掲げている。式典は毎年取材しているが、節目の今年は記事量を増やした。顧問の花岡健吾教諭(47)は「取材を通じ、被爆地の高校生としての自覚を深めてほしい」と話していた。(猪股修平)

(2020年9月4日朝刊掲載)

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