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ドクさんが寄贈 マスク1万2500枚 広島ベトナム協に

 広島ベトナム協会(広島市西区)に、ベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤の影響とみられる結合双生児として生まれたグエン・ドクさん(39)から使い捨てマスク1万2500枚が届いた。同協会は県内の友好団体やベトナム人の留学生、実習生たちに贈り、新型コロナウイルス感染防止のため使ってもらう。

 ドクさんは1988年、日本の医療支援も受けて兄ベトさん=2007年に死去=との分離手術が成功。たびたび来日し、県内でも大学や障害者支援施設で平和や命の尊さを伝えてきた。日本での感染再拡大に心を痛め「日本にいるベトナム人たちのために役立ててほしい」とマスクを寄贈。同協会をはじめ、東京や大阪の友好団体、日本語学校にも贈った。

 同協会の部谷修理事長(70)は「国境を越えた友情に感銘を受けた。留学生たちの励みになると思う」と感謝していた。現在、約7500枚が残っており、希望する留学生たちに配る。☎082(962)8923=平日のみ。

(2020年9月5日朝刊掲載)

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