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東京で原爆犠牲者追悼 核禁条約への参加求める

 東京都主催の「原爆犠牲者追悼のつどい」が4日、東京都葛飾区であった。都内の被爆者たち134人が出席。広島、長崎への原爆投下による犠牲者を悼むとともに、核兵器禁止条約の早期発効と日本政府の参加を求めた。

 3年連続で参加した小池百合子知事は「原爆の記憶を風化させず、次世代に継承することが私たちの重要な使命だ」とあいさつ。広島の被爆者である東京都の被爆者団体「東友会」の家島昌志代表理事(78)は「原爆投下から75年の節目に、核兵器禁止条約があと4カ国の批准で発効する。唯一の戦争被爆国である日本政府は参加するべきだ」と訴えた。

 出席者が順番に献花し、2019年度に亡くなった都内の被爆者への言葉が読み上げられた。厚生労働省によると、19年度末時点の都内の被爆者は4691人で、18年度末から230人減った。

 追悼式は東友会が1965年から開き、2013年から都が引き継いだ。新型コロナウイルスの影響で当初予定の6月から延期し、今年は式典後の交流会を取りやめた。(河野揚)

(2020年10月5日朝刊掲載)

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