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ヒバクシャ署名1370万筆 最終集計 核禁条約参加訴え

 日本被団協など48団体でつくる「ヒバクシャ国際署名」の連絡会は13日、核兵器禁止条約への参加を各国に求める署名の最終集計が、1370万2345筆になったと発表した。国内外の被爆者や協力団体などが約4年8カ月かけて集めた。今月8日、米ニューヨークの国連本部にメールで目録を届けた。

 国際署名の田中熙巳(てるみ)代表(88)=日本被団協代表委員=と、被団協の児玉三智子事務局次長(82)、署名キャンペーンリーダー林田光弘さん(28)がオンラインで記者会見。街頭やインターネットで集めた署名数を報告した。

 核兵器の開発から使用までを全面禁止する同条約が署名活動中の2017年7月に国連で採択され、今月22日に発効する喜びも語った。

 7歳の時に広島で被爆した児玉事務局次長は、腕の中で息を引き取ったいとこたちを振り返り「犠牲者や活動の先人に報告し、感謝した。さらに力を集めて核兵器廃絶につなげたい」と強調。田中代表は条約に参加しない日本政府の姿勢などに触れながら「核保有国の市民からも核兵器は要らないとの大きな声が上がらなければ。世論喚起に力を入れたい」と前を見据えた。

 署名活動は16年4月に始まり、昨年9月時点で1261万筆余りが集まった。いったん締め切る方針だったが、条約発効が近づいたのを踏まえ、昨年末まで延長していた。前職も含む全国の首長1497人も署名している。(久保田剛)

(2021年1月14日朝刊掲載)

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