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平和条例で意見募集 広島市議会 検討会議の素案

 広島市議会の政策立案検討会議は15日、議員提案を目指す平和推進条例(仮称)の素案に対し、市民から幅広く意見を募る「パブリックコメント」を始める。2月15日まで。意見を参考に年度内の条例成立を目指す。

 素案は、平和を「世界中の核兵器が廃絶され、かつ、戦争その他武力紛争がない状態」と定義。その実現に向け、市の責務として被爆の実態の理解を深める施策の推進などを挙げている。被爆から75年を過ぎて被爆者の高齢化が進む中、平和推進の施策を将来も継続するための条例とする。

 2019年から条例を検討。各会派の代表議員が集まった直近の会議では「平和への行動は思想に関わるため、市民に義務付けるべきではない」「協力しない人がいても努力義務規定で罰則はない」などの意見が出ている。

 検討会議は、市民の意見を踏まえて素案を修正、加筆し、2月中に最終案をまとめる。その後、2月開会の市議会定例会に条例案を提出する予定。

 意見は郵送、ファクス、メールで受け付ける。市議会市政調査課への持参もできる。素案は市議会のホームページ(HP)などで閲覧できる。市政調査課☎082(504)2438。(新山創)

(2021年1月15日朝刊掲載)

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