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相次ぐ島根原発トラブル「トラブル報告速やかに」 訪問の中電に自治体

 島根原発で安全設備の故障や原子炉データの伝送エラーなどトラブルが続いたことを受け、中電は28日、幹部たちが原発30キロ圏の島根、鳥取県と両県6市を訪ね、状況を説明した。故障を確認して約1カ月後に公表したガスタービン発電機の付属設備について、自治体から「速やかに報告してほしかった」との注文が相次いだ。

 島根県には島根原子力本部本部長の古林行雄常務が来訪。付属設備の故障は社の公表基準に該当しなかったとしたが、防災部の大国羊一部長は「把握した時点で公表してほしかった」と伝えた。

 鳥取県の平井伸治知事も「県への連絡が遅かった。反省を求めたい」とし「地域住民の安心がなくては原発の再稼働はできない。安全対策は特に厳重にしてほしい」と要求。松江市の松浦正敬市長は「報告を上げるシステムが風化してはいないか」とくぎを刺した。

 中電は25日、原子炉の状態を国に伝える緊急時対策支援システム(ERSS)の伝送エラーが24日に起きたと発表。27日には付属設備の故障を明らかにした。

(2014年3月29日朝刊掲載)

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