ヒロシマの記録１９９８ １月
98年1月1日
1998/1/6
作家大江健三郎氏の「ヒロシマ・ノート」の編集者を務め、ヒロシマを支援してきた岩波書店前社長の安江良介氏が死去。６２歳
1998/1/11
ヒロシマの反核運動の先駆者で「平和の戦士」と呼ばれた米国の人類学者アール・レイノルズ博士が死去。８７歳
1998/1/13
国連大量破壊兵器廃棄特別委員会がバグダッド周辺で行っている査察のメンバー構成について、米国偏重で公正さを欠くとイラクが抗議、米国人の率いる査察チームの活動を拒否
1998/1/19
広島市が、直営の原爆資料館を外郭団体の広島平和文化センター、市国際交流協会と統合し、管理・運営を新財団に委託する方針を決定。「平和情報の発信機能強化」などとする市に対し、平和団体は「平和行政の後退につながる」と反発
1998/1/20
中国電力上関原発（山口県熊毛郡）の建設予定地周辺に漁業権を持つ８漁協の共同漁業権第１０７号管理委員会が、原発からの温排水影響について中電と漁業補償交渉スタートの方針を決定
1998/1/21
鳥取県東伯郡東郷町の動燃ウラン残土放置問題で、東郷町議会が、人形峠事業所（岡山県苫田郡上斎原村）での残土受け入れを岡山県に要請、岡山県は県民の理解が得られないと拒否
1998/1/21
広島、長崎両市がインドで開く原爆展の日程が正式決定。ムンバイで３０日から２月１９日まで、ニューデリーで３月２５日から。広島市の畑口実・原爆資料館長が直爆死した父の遺品を持参し、ヒロシマの実相を伝える
1998/1/21
仏から日本へ返還される高レベル放射性廃棄物を積んだ英の輸送船が、青森県六ケ所村のむつ小川原港に向け、仏のシェルブール港を出港
1998/1/23
広島県被爆二世団体連絡協議会が、放射線影響研究所と被爆二世健康調査の進め方について協議。二世協は対象者の選定基準があいまいなどと指摘
1998/1/24
広島市西区の鈴が峰公民館がカザフスタンへ派遣した親善訪問団のメンバーらが、核実験場跡地のあるセミパラチンスクの実態紹介などの活動を中心にした「広島カザフスタン友好の会」を発足
1998/1/26
広島市の平和記念公園内にある被爆建物「市レストハウス」の改築計画で、作業の遅れなどで市が設計費を９８年度当初予算に再計上しない方針を決定。改築は１年以上延期
1998/1/26
中国運輸局が、平和大通り「東西線」構想のアストラムライン延伸計画について「採算性が確保されず、国の補助対象にならない場合がある」と文書で広島市に通知
1998/1/30
広島市が、原爆資料館などを統合して新財団をつくり、管理・運営を委託する再編計画について被爆者７団体へ説明。被爆者団体の意見は「反対」が大勢。広島平和文化センターが、原爆資料館の管理・運営をする新財団への組織改編案を理事会で承認
1998/1/30
インド・ムンバイ市で、被爆体験の実相を伝える「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」の一般公開を開始
