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ヒストリー

ヒロシマの記録1997 8月


1997/8/1
原水禁系の被爆52周年原水爆禁止世界大会・国際会議が、京都市で開幕し、日本を含む7カ国の代表が、核軍縮交渉の成果や非核地帯の拡大などを討論する。2日閉幕
1997/8/1
米国立がん研究所が、50年代から60年代にかけネバダ核実験場で行った大気圏核実験の被ばく調査の中間報告書を発表。当時15歳以下の子供を中心に推定1万―7万5000人が、放射性物質などの影響で甲状腺(せん)がんになった可能性があると報告
1997/8/2
原爆ドームを残して消えた町「広島市猿楽町」ゆかりの人たちが、52年ぶりに合同慰霊法要を営む
1997/8/2
原水爆禁止97年世界大会・科学者集会が、「核兵器廃絶と科学者の役割」をテーマに横浜市で開かれる
1997/8/2
比叡山宗教サミットから10年を記念し、「世界宗教者平和の祈りの集い」が京都市で開幕。18カ国から9つの異なる宗教の代表者が参加
1997/8/2
日韓学生フォーラム(金田昌兼委員長)が、広島市内で公開シンポジウムを開き、「原爆投下に対する日韓の考え方の違い」について討論
1997/8/3
広島市の原爆資料館が、永久保存する約1万2000点の全被爆資料の記録・検索台帳が完成。分類番号を付け、写真を添えた検索カードを3年がかりで作成
1997/8/3
原水協系の原水爆禁止97年世界大会・国際会議が「核兵器のない21世紀へ」をテーマに、広島市内で開幕。核兵器廃絶条約の締結などを盛り込んだ会議宣言を採択し、5日閉幕
1997/8/3
科学技術庁が、95年にナトリウム漏れ事故を起こした動燃の高速増殖炉・原型炉「もんじゅ」の6カ月間の運転停止命令を決める
1997/8/4
第4回世界平和連帯都市市長会議が、広島市で開幕。「20世紀の教訓と21世紀への課題」をテーマに、世界32カ国75都市が参加する。6日、核兵器廃絶分科会などを開き、広島の討議を終える
1997/8/4
原水禁系の被爆52周年原水爆禁止世界大会・広島大会が開幕。「核廃絶への道筋」など10テーマで分科会や公開討論を開く。6日閉幕
1997/8/5
在日本大韓民国民団広島県地方本部が、広島市の平和記念公園対岸にある慰霊碑前で韓国人原爆犠牲者の慰霊祭を営む。遺族ら約200人が参列
1997/8/5
連合、原水禁、核禁会議が、合同で「連合平和ヒロシマ集会」を開く。「アウシュビッツとヒロシマを結ぶ」をテーマに、ポーランドの国立アウシュビッツ博物館のカジミュジ・スモーレン前館長が出席
1997/8/5
日本非核宣言自治体協議会(会長・喜屋武馨沖縄県北中城村長)が、97非核宣言自治体全国大会を広島市内で開き、米の臨界前核実験即時中止を求める決議を採択。119自治体が参加
1997/8/5
国立アウシュビッツ博物館のスモーレン前館長と米国立スミソニアン航空宇宙博物館のマーティン・ハーウィット前館長が、広島市の原爆ドーム前で対面。「ヒロシマは、平和のために闘う義務と重要な役割がある」との考えで一致
1997/8/6
広島被爆52周年。広島市の平和記念公園で原爆死没者慰霊式・平和祈念式が営まれる。橋本龍太郎首相ら約4万5000人が参列。この1年間で、新たに5076人が記帳された原爆死没者名簿を原爆慰霊碑に奉納。平岡敬市長が「米国は『臨界前核実験』を実施した。人類共存の英知を欠くものと言わざるをえない。広島は日本政府に対して『核の傘』に頼らない安全保障体制構築への努力を要求する」と訴える。子供代表の伴東小6年寿賀本遥さんと大林小6年河本健太郎君が「平和への誓い」
1997/8/6
原水禁系の被爆52周年原水爆禁止世界大会・広島大会が、非核三原則を明記した非核法制定などを求めるヒロシマアピールを採択
1997/8/6
原水協系の原水爆禁止97年世界大会・広島大会が、非核宣言自治体の拡大などを盛り込んだアピール採択
1997/8/6
広島県内の被爆者4団体が、政府主催の「被爆者代表から要望を聞く会」で橋本龍太郎首相に被爆者援護法改正などを訴えるが、首相は否定的な見解。会の運営をめぐり、3団体がボイコット
1997/8/6
韓国教会女性連合会(本部ソウル)が、長崎市の伊藤一長市長が平和祈念式で読み上げる平和宣言からアジア諸国への「謝罪」の言葉が消えたことに抗議声明
1997/8/7
原水禁系の被爆52周年原水爆禁止世界大会・長崎大会が開幕。約2000人が参加。8日、14分科会を開く。9日、包括的核実験禁止条約(CTBT)発効の促進などを盛り込んだ大会宣言を採択し閉幕
1997/8/7
原水協系の原水爆禁止97年世界大会・長崎が開幕。約7000人が参加。8日、26分科会を開く。9日、あらゆる核実験の禁止などを盛り込んだ「長崎からのよびかけ」を決議し閉幕
1997/8/8
福山大空襲から52周年。福山市戦災死没者慰霊碑「母子3人像」前で「原爆・福山戦災死没者慰霊式」が営まれる
1997/8/8
第4回世界平和連帯都市市長会議が、長崎市で討議を再開。シンポジウムと2分科会を開く。伊藤一長市長が、連帯都市市長会議と国連機関や非政府組織(NGO)、核実験や原発事故被害者との連携の必要性を訴える。9日、「ヒロシマ・ナガサキアピール」を採択し閉幕
1997/8/8
科学技術庁が、95年の動燃の高速増殖炉・原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故虚偽報告事件で、1年間運転停止の行政処分を発表
1997/8/9
長崎市の平和公園で、原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が営まれる。小泉純一郎厚相、被爆者ら約2000人が参列。伊藤一長市長が平和宣言で、米の臨界前核実験に対し「核兵器を保有し続けるための実験で『核抑止』政策に固執するもの」と非難
1997/8/14
マレーシアのクアラルンプールで、原爆投下の惨状の写真や遺品を展示し、核廃絶を訴える「戦争展」が開幕し、広島、長崎の被爆二世らの団体が参加。広島、長崎両市長のメッセージを展示するよう求めたが、主催者側は「日本の戦争責任への言及が不十分」として見送る
1997/8/15
ヒロシマを悼む被爆者遺族らが、東京・日本武道館の全国戦没者追悼式に参列
1997/8/16
動燃が、ウラン濃縮プラントの運転停止が決定している岡山県人形峠事業所をウラン濃縮用遠心分離機解体技術研究開発を進めるため、今後15年以上存続させる方針を固める
1997/8/18
米のペニャ・エネルギー長官が、米の核爆発実験の中心となってきたネバダ実験場の一部を民間商業目的のため解放することを正式承認
1997/8/23
10年ぶりに再結成される「広島の証言の会」が、広島市内で証言講座「ヒロシマを引き継ぐために」を開く
1997/8/25
通産省が、常温核融合をエネルギー源にする可能性を探るプロジェクト「新水素エネルギー実証技術開発」を97年度で打ち切ることを決定
1997/8/26
大量の放射性物質が、動燃東海事業所(茨城県)のウラン廃棄物貯蔵施設内で漏出していることが判明。低レベルの廃棄物が入ったドラム缶が雨水などの浸水で腐食したため。一部では水中の放射性濃度が排出基準の1万倍に達する
1997/8/27
米国防総省が、人体への放射線を使用した総数2389件の実験に関する調査報告を公表
1997/8/29
「長崎被爆2世教職員の会」が、戦時中に長崎、広島で被爆し、戦後帰国した在韓被爆者の実態調査で、「高齢化に伴い健康状態が悪化、症状がひどくなっている」と調査結果を公表
1997/8/29
核兵器の秘密実験を調べる遠隔探知器技術の開発を目指す米エネルギー省などが、試験衛星「フォルト」をカリフォルニア州沖の上空から地球を回る軌道に打ち上げる
1997/8/30
米原子力潜水艦インディアナポリスが、長崎県佐世保市の佐世保港に寄港

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