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ヒストリー

ヒロシマの記録1961 3月


1961/3/1
メスメル仏国防相が「4月にサハラのレガヌ実験場で4回目の原爆実験を行い、さらに南サハラのホガール山中での地下実験も実施する」と述べ、サハラの核実験中止説を否定。ロイター通信が伝える
1961/3/1
ビキニデーにちなみ広島市で中国地方学生平和集会開く。広島大、山口大など5県の学生80人が参加、新島のミサイル基地化反対などを決議
1961/3/5
広島県原爆被爆者援護対策協議会(会長、平塩五男県議会議長)が第2回大会開く。被爆者や家族の援護措置の強化を決議
1961/3/7
奈良県議会が世界連邦平和宣言。全国で12番目
1961/3/7
ハリマン米移動大使が西ドイツのボンで記者会見し、「北大西洋条約機構(NATO)の核武装問題は目下検討中の問題の一つである」と語る
1961/3/13
日本原水協が、第7回原水爆禁止世界大会を東京で開催することを内定。浜井広島市長は「広島で開く場合は、地元の祈りの行事を妨げたり、市民に経済的、精神的負担をかけないよう申し入れていた。原水爆禁止運動を広島中心で考える時代は過ぎた」
1961/3/14
起爆装置をつけない核弾頭を積んだ米空軍のB52が米カリフォルニア州コバシチー近くに墜落
1961/3/15
日本原水協の国際遊説団第2陣がアジア諸国に向け羽田を出発。「原爆1号」の吉川清氏(広島県被団協理事)ら3人が参加、インド、セイロンなどを回る
1961/3/20
西日本視察中のラルジ・メロートラ駐日インド大使が広島県庁で大原博夫広島県知事と会談。同大使は「広島の苦しみは世界の苦しみ。このような悲惨事を繰り返してはならないという人類への警鐘」
1961/3/20
西村直己防衛庁長官が参院予算委員会で「核兵器持ち込みの事前協議の対象に沖縄は入らない」。社会党の森中守義氏が「米軍が沖縄に核兵器メースBを持ち込んでいる」と追及したのに対する答弁
1961/3/21
米英ソ3国核実験停止会議がジュネーブで再開。(1)核停条約監視のための7カ国管理委員会の構成を東西各4、中立3の計11カ国に拡大(2)モラトリアム(核実験の自発的停止期間)を3年まで延長するなど、米英側が譲歩案を提出
1961/3/22
中国婦人代表団の許広平団長(魯迅夫人)の一行14人が広島市を訪問。被爆者と懇談、就職、結婚問題で大きな差別を受けているとの訴えに驚く
1961/3/25
ニューヨーク・タイムズが「米政府は70万キロワットの出力を持つ世界最大の発電用原子炉の建設を決定」と報じる
1961/3/31
英で核兵器反対大行進が始まる。約8,000人がオルダーマストンの英政府核兵器研究所前からロンドンまでの約100キロを4日間徒歩行進。在留邦人も参加
1961/3/--
茨城県東海村の日本原子力研究所が第2号原子炉の燃料を20%濃縮ウランから90%濃縮ウランに切り替える方針を決定。米政府原子力委員会と交渉へ
1961/3/--
300年に1秒しか狂わないという新原子時計が東京天文台で動き始める
1961/3/--
1960年8月6日に広島市長が読み上げた平和宣言に対して、米、英、ソ、仏などから40通の反響。「平和宣言の言い分に各国の指導者が歩み寄れば、正しい目的が達成されよう」など宣言を高く評価。新聞や雑誌の関連記事も届く
1961/3/--
広島市の志水清保健局長が、被爆者のがん死亡動向をまとめる。肝臓がんが非被爆者の2.6倍、肺がんが2.5倍。爆心地から2キロ外の被爆者にも高い発生率
1961/3/--
茨城県東海村の日本原子力研究所にアイソトープ試験生産工場が完成。輸入が困難な短寿命アイソトープを国産化へ
1961/3/--
立教大と富士電機が横須賀市に建設している教育研究用原子炉の工事を中止。イタリアで運転中の同型の原子炉で放射能漏れが見つかったため
1961/3/--
英政府は日本原水協が派遣した原水爆禁止国際遊説団(福島要一団長、5人)の入国を拒否。バトラー内相は30日の下院で「5人は核兵器反対デモ行進に参加を希望している。日本への影響は考えているが、これら5人が適切な人物かどうかの観点からこの決定を下した」
1961/3/--
広島市原爆被害対策課が被爆者健康手帳の交付状況(2月末現在)をまとめる。手帳保持者は8万571人で人口の18%。前年同時期に比べ3,296人減少
1961/3/--
気象研究所の三宅泰雄博士が「放射能海洋投棄の基準と監視に関する草案」をまとめる。気象庁が太平洋で行った調査結果などを基に、海洋生物に与える影響や廃棄物投棄の量と海中濃度から基準を設定。4月にウィーンで開かれる国際会議に提出へ
1961/3/--
東大理化学研究所と広島市の長岡省吾原爆資料館長が鉄製品の残留放射能を調査へ。爆発時の中性子の量も推計

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