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韓国人慰霊の植樹木なくなる 広島平和公園 民団広島が被害届

 韓国人の原爆犠牲者を追悼するため、広島市中区の平和記念公園に日韓両国の大学生が植樹した木がなくなっていることが9日、分かった。抜き取られた可能性もあるとして、管理する在日本大韓民国民団(民団)県地方本部は広島中央署に被害届を出した。

 同本部や、公園を管理する市によると、なくなったのはマツ科の常緑樹チョウセンゴヨウ1本。2011年8月5日に交流事業で訪れた早稲田大と、韓国の高麗大、朝鮮大の学生が韓国人原爆犠牲者慰霊碑そばに約30センチの苗木を植え、最近は60センチほどに育っていた。

 同本部と市にそれぞれ先月24日、市民らから「慰霊碑そばの木がない」と通報があったという。公園の清掃ボランティア男性(67)は「4月16日の朝はあったのに、午後4時半ごろに見た時は根から丸ごとなくなっていた」と話している。

 現在は整地され、説明板だけが残る。同本部の丁基和(チョンキファ)事務局長(55)は「未来志向で交流を深めようとの思いで植樹されただけに非常に残念。早く戻ってきてほしい」と話す。広島中央署は窃盗容疑で捜査している。

 園内では10年3月、市管理の被爆桜の苗木1本が持ち去られた。

(2014年5月10日朝刊掲載)
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