ニュース

福島復興の願い重ね 広島被爆69年式典初参加の佐藤さん一家 「平和への誓い」に感銘

 福島第1原発事故の影響を避け、子どもの保養のため2012年から毎夏、広島県を訪れている福島市の一家が6日、平和記念式典に初めて参加した。小学生の「平和への誓い」にフクシマ復興の願いを重ねた。

 佐藤和子さん(69)と、孫の琉葦(るい)ちゃん(7)、遼君(3)。広島市中区のボランティア団体「メイプリー」(光岡伸洋代表)の招きで、7日から廿日市市の宮島で保養するのを前に広島入りした。

 「放射線の影響に苦しみ続けている全ての人々に、これまで以上に寄り添う」。松井一実市長の平和宣言に、佐藤さんは「福島への思いを感じ取った」。拍手に力がこもる。

 原発事故から3年5カ月。放射線を警戒して、子どもは屋外で存分に遊べない。空間線量が高い日は、学校からマスク着用の指示が出る。「もっと自由に遊びたい」と琉葦ちゃん。広島での夏休みに心躍る。

 佐藤さんも同じ。「大変でしたねと、みんな声を掛けてくれる。本音で話せる」。いつもテレビで見ていた平和記念式典。「実際に肌身で体験したら、新しい気持ちになれるかも」。参加を思い立った。

 励まされる言葉があった。「できるところからはじめる勇気」。広島の小学生が「平和への誓い」で力強く読み上げた。

 佐藤さんは「福島にとってもいい言葉だな」と思った。「安全な砂場を家の庭に造るなど、人に頼る前に自分でできることがある」。来年もまた、勇気をもらいに広島に来るつもりだ。(馬場洋太)

(2014年8月7日朝刊掲載)
ページTOP