×

ニュース

上関 観光産業強化へ 町長表明 原発計画 作業中断で 山口

 山口県上関町の柏原重海町長は18日、中国電力上関原発計画の作業中断が長期化する現状を受け、「自立できる新たな振興策の必要性を感じている」との認識を示した。その上で原発関連交付金の大幅減額が続く中、観光産業を強化し、税収増を図る考えを示した。町議会一般質問で計画反対派議員の質問に答えた。

 柏原町長は原発計画について「現段階で不透明」と従来の見解をあらためて示した。同町室津に建設中の道の駅上関海峡に関し「11月中旬プレオープン予定」と初めて示し、案内板設置やパンフレット作成で観光産業を活性化させるとした。

 原発建設予定地での作業は2011年3月の福島第1原発事故以降ストップ。12年度に12億8600万円あった国の原発関連交付金は本年度、2年連続で1億円を下回る見通しだ。柏原町長は本会議後、「基金を取り崩し税収も落ち込んでいる。財政を改善し若者の流出を食い止めなければ」と危機感をにじませた。(井上龍太郎)

(2014年9月19日朝刊掲載)

年別アーカイブ