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両陛下、来月広島訪問 3・4日 土砂被災者見舞い 広島土砂災害

 宮内庁は19日、8月に起きた広島市の土砂災害の被災者を見舞うため、天皇、皇后両陛下が12月3日から1泊2日の日程で同市を訪問されると発表した。平和記念公園も訪れ、原爆慰霊碑に花を手向けて犠牲者を追悼する予定で、来年の戦後70年を前にした「慰霊の旅」の一環という位置付けだ。

 宮内庁によると、3日午後に特別機で広島県に入り、土砂災害の犠牲者74人のうち52人が亡くなった広島市安佐南区の八木地区の現場を視察。近くの公民館で被災者に会い、見舞いの気持ちを伝える。4日は原爆慰霊碑へ花を手向けるほか、原爆養護ホームで入所している被爆者と懇談する。

 来年の戦後70年を控え両陛下は今年6月、沖縄県を訪ねて国立沖縄戦没者墓苑で献花し、米軍に撃沈された学童疎開船「対馬丸」の記念館を訪問。10月には長崎市の平和公園で原爆落下中心地碑に拝礼した。太平洋戦争の激戦地、パラオを来年4月にも訪問する方向で検討が進んでいる。

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 天皇、皇后両陛下は19日、8月の土砂災害で甚大な被害を受けた広島県に見舞金を贈られた。宮内庁の牛嶋正人総務課長が同庁で、県東京事務所の石田文典所長に手渡した。

県民の希望に

 広島県の湯崎英彦知事の話 災害発生の直後には、両陛下より犠牲者に対するお悼みと被災者へのお見舞いのお気持ちを賜り、多くの県民の心の支えとなってまいりました。災害発生から3カ月が経過し、被災地域で復旧、復興が進む中、両陛下のご来県は、県民にとって大きな励ましと希望を与えてくださるものであり、大きな喜びであります。県民と共に心から歓迎申し上げたいと思います。

(2014年11月20日朝刊掲載)

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