×

ニュース

関電応札 見送り発表 中電、地元向け供給強化

 中国電力は26日、関西電力に電力を供給するための入札への参加を見送ると発表した。火力の三隅発電所(浜田市)2号機の建設を前倒しして応札を検討したが、中国地方向けに供給した方が経営基盤を強化できると判断したとしている。

 関西電力の入札締め切りは28日。その条件に合わせて、中電は2027年度以降としていた2号機の稼働を21~23年度に早め、40万キロワットだった出力の計画を100万キロワットに増やす検討をした。一定量を中国地方で使い、残りを関電に売る方向だった。

 中電は「安定供給や経営基盤の強化には、(関電の入札に)応札するより三隅発電所を自社電源として使う方がよいと判断した」と説明した。

 関電の入札には、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の地元から「島根原発の再稼働が安定供給に必要とする一方で域外に販売を目指すのは矛盾する」との指摘が出ていた。中電は「地元への配慮が応札を見送る理由ではない」としている。三隅2号機の稼働時期は従来の27年度以降とするが、建設の前倒しなどを引き続き検討する。(山瀬隆弘)

(2014年11月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ