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原爆被害の実態反映を 米の核施設公園化 広島市の松井市長が要請文

 広島市の松井一実市長は17日、米国が「マンハッタン計画」関連施設を国立歴史公園化する際は、原爆被害の実態を反映させるよう求める要請文をキャロライン・ケネディ駐日米大使宛てに送った。第2次世界大戦中、米国が原爆を開発した計画。ニューメキシコ州のロスアラモスなど、3地域の施設周辺を公園化する法案が米議会で可決されたのを受けた。

 要請文は、公園に指定する動きが「将来に誤ったメッセージを残しかねない」との懸念を強調。被爆の実態を踏まえた上で整備内容を検討するよう注文し、被爆資料や写真パネルを提供する姿勢も示している。郵送とファクスで東京の米国大使館に送った。

 法案はオバマ大統領の署名を経て成立する。公園化の議論は2004年から本格化し、市は11年12月と13年3月にも、再考を求める要請文を駐日米大使宛てに送った。(田中美千子)

(2014年12月18日朝刊掲載)

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