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宍道断層「22キロで不変」 中電追加調査 県は厳格審査要求

 中国電力は25日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の南約2・5キロを東西に走る宍道断層について、長さが約22キロで変わらないとする追加調査の結果を示した。2号機の再稼働に向けた審査の過程で原子力規制委員会から「長さの根拠が不十分」と指摘を受け、6~10月に調査していた。

 同断層の長さは、中電が発生を想定する地震の揺れを左右する。今回の結果を踏まえ、中電は「これまでの想定を見直す必要はない」としており、現存する敷地内の施設や機器の耐震性にも問題はないという。年明けにも規制委の会合に諮り、審査を受ける。

 この日、原発30キロ圏の島根、鳥取県と両県6市の防災担当者計20人を集め松江市で開いた説明会で示した。同断層の両端付近6地点を掘削やボーリングで調べ、データを解析。5地点に断層はなく、断層があった1地点も「活断層ではない」と結論付けた。

 宍道断層は当初「ない」とした中電が存在を認め、その後も8キロ、10キロ、22キロと長さを訂正した経緯がある。島根県防災部の岸川慎一次長は「審査のポイントとなる部分。規制委は特に厳しく審査してほしい」と注文した。(樋口浩二)

(2014年12月26日朝刊掲載)

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