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被爆樹の輪広げる活動が「未来遺産」 広島「グリーン・レガシー」

 被爆樹木の種や苗木を国内外に広める広島市の市民団体「グリーン・レガシー・ヒロシマ・イニシアティブ」(中区)の活動が、日本ユネスコ協会連盟の本年度の「プロジェクト未来遺産」に選ばれた。25日、関係者が市役所で記者会見し、喜びを語った。

 同団体は国連訓練調査研究所(ユニタール)と中区のNPO法人ANT―Hiroshimaが設立。樹木医堀口力さん(69)=西区=や市植物公園などの協力で、被爆したクスノキ、イチョウなどの種と苗木を希望した学校、植物園などに贈っている。始動から3年余りで、既に25カ国へ広めた。

 「プロジェクト未来遺産」は地域の自然や文化を後世に残す活動を支援する目的で6回目。応募があった全国21事業の中から他の2事業とともに選ばれた。応援金20万円が贈られる。記者会見でANTの渡部朋子理事長は「被爆樹木は平和のメッセージを伝える広島の宝物。今後も優しく守り、育て、広めたい」と話した。(田中美千子)

(2014年12月26日朝刊掲載)

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