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核と原発「国際法違反」 広島 早大・浦田名誉教授が講演

 核兵器と原発をテーマにした講演会が23日、広島市中区の区地域福祉センターであった。早稲田大の浦田賢治名誉教授(憲法学)が「核は地球上のどの生物とも共存できない」と強調。核兵器と原発の違法性を訴えた。11月に中区である「2015世界核被害者フォーラム」の事前イベント。同フォーラム実行委員会と、市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」が企画した。

 浦田名誉教授は60人を前に「核兵器も原発も原子力を使うのは同じ。人道法や環境法などのあらゆる国際法に反する」と指摘。福島第1原発事故後に「原発の輸出を考え始めたメーカーもある」と懸念を示した。

 さらに、米ニューヨークで開かれていた核拡散防止条約(NPT)再検討会議が決裂したことにも言及。「元は核兵器保有国が先導して始めた会議。核軍縮への努力はしても、廃絶の達成はできない」と述べ、市民が連携して各国の政府へ働き掛けるよう求めた。(村上和生)

(2015年5月24日朝刊掲載)

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