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救難飛行艇の訓練再開へ 海自岩国

 海上自衛隊岩国基地(岩国市)は6日、4月に高知県沖での離着水訓練でエンジンが水没し、5人が軽傷を負った救難飛行艇US2の訓練飛行を9日から再開すると発表した。救難任務の再開には少なくとも約5カ月を要するとしている。

 海自は全5機のUS2を岩国基地に配備。事故後、ほかの4機の訓練や任務を自粛していた。

 海自の竹山好文首席幕僚が岩国市役所で記者会見し、事故発生時の状況について明らかにした。四つあるエンジンのうちの一つが波をかぶり、パイロットが緊急操作手順に基づいて残る三つのエンジンで離水(3発離水)を試みたが、機体が右に傾斜するなどして失敗したと説明した。

 竹山首席幕僚は「事故は外洋での3発離水という特殊な状況で発生した。調査で機体や装備品に異常は認められなかった」と訓練再開の理由を話した。事故原因は「調査中」とした。

 訓練は段階的に再開し、基地内での離着陸、基地沖での離着水訓練を経て外洋に移る。岩国基地は6日、市と県に訓練再開を伝えた。

(2015年7月7日朝刊掲載)

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