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被爆地の記憶 オランダに フリージャーナリスト・プラス記者 詳細取材 日刊紙に掲載へ

 オランダのフリージャーナリストが広島を訪れ、被爆証言を聞く中国新聞の連載「記憶を受け継ぐ」に登場した被爆者たちを取材した。原爆投下から70年の節目を迎える8月6日前後に、現地の日刊紙「ヘット・パロール紙」への特集記事掲載などを予定している。(二井理江)

 アムステルダムに住むディデリック・プラス記者(41)。広島、大竹両市に住む被爆者6人の自宅などを訪れ、日本語で取材した。19歳の時、爆心地から約1・2キロの上柳町(現広島市中区)で被爆した美甘進示さん(89)=東区=からは、自宅の屋根の上で被爆した詳しい状況や、広島駅北側の東練兵場で受けた治療の様子などを聴いた。

 やけどして炎症を起こしていた右太ももの傷口を切ると、うみと、うじが大量に出た様子を聞き、顔をしかめながら、今も残る傷痕を撮影。美甘さんの父の遺品である懐中時計が、米ニューヨークの国連本部で盗まれた話には「信じられない」と驚いていた。

 本格的な被爆者取材は初めて。「大変な経験をしたのに、みんな優しいし、自分のことでなく、世界の平和を考えていてすごい。世界各国の政府は、彼らからいろんなアドバイスを受けるべきだ」と話していた。

 さらに福岡県を訪れ、平和記念公園(中区)にある「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんの兄雅弘さんの話も聞いた。取材内容は、新聞掲載のほか、ビデオドキュメンタリーにまとめる方針という。

(2015年7月14日朝刊掲載)
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