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つなぐ~戦後70年 空襲の犠牲者ら悼む 岩国市川下 住民、慰霊祭と盆踊り

 旧岩国海軍航空隊の基地があった岩国市川下地区が米軍の空襲を受けて70年となる9日、同市車町の車供用会館で慰霊祭と盆踊りがあった。車第3自治会が1978年から、空襲犠牲者や1年間に亡くなった人を慰霊しようと開いている。

 慰霊祭には約60人が出席し、読経に合わせて屋外に設けられた祭壇で焼香した。難波愛子さん(81)は「兵隊さんと思われるばらばらの死体を見た。『助けて』という声がしばらく耳について眠れなかった。戦争はしてはいけない」。自宅が被害に遭った原田萬里さん(83)は「平和が大切。二度とこの地域が被害を受けることのないように」と願った。

 9日の空襲の死者は市史によると46人。死体収容などに当たった市職員の証言では「240人死者があったと思う」(市発行の『岩国駅周辺被爆記録』から)となっている。(増田咲子)

(2015年8月10日朝刊掲載)

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