×

ニュース

米で被爆証言 心に訴え 笹森さん来日 伝承者らと交流 広島市中区

 広島で被爆し、米国で暮らす笹森恵子(しげこ)さん(83)が13日、広島市中区で、被爆者や市の被爆体験伝承者たち約20人と交流した。日ごろの活動ぶりを伝え、記憶の継承の大切さを確かめ合った。

 笹森さんは爆心地から約1・5キロの学徒動員先で被爆し、1955年に渡米。学校などで証言をしてきた経験を基に、「『自分の家族が原爆に遭ったら』と子どもに想像させ、理屈ではなく心に響かせれば、伝わる」と強調した。参加した、佐伯区の被爆体験伝承者、伊藤正雄さん(74)は「米国で頑張られているのが励みになる」と話した。

 笹森さんは1~10日に韓国・釜山市や長崎市に寄港した「日韓クルーズ」で証言するために来日。船旅を主催した非政府組織(NGO)ピースボート(東京)が交流の場を企画した。(水川恭輔)

(2015年8月14日朝刊掲載)

年別アーカイブ