×

ニュース

島根3号機稼働に意欲 中電社長会見 上関も推進姿勢

 中国電力の苅田知英社長は16日、東京都内で会見し、ほぼ建設を終えている島根原子力発電所3号機(松江市)について「地元の理解を得て試運転、営業運転に入りたい」と稼働へ意欲を示した。本体着工前の上関原発(山口県上関町)も「実現したい」と推進姿勢を強調した。

 島根3号機は、93.6%(4月末時点)となっている工事の進捗(しんちょく)率を説明。不具合が見つかった制御棒駆動装置を据え付け、検査結果が良好なら燃料を装荷するとした。「年内に安全対策などを仕上げ、地元理解を得て試運転に入りたい」と述べた。

 準備工事を中断している上関原発については「今後のエネルギー政策でどう位置付けられるか不透明」としながらも、「長年の交渉の中で地元に推進の意見もあり、実現したいと考えている」とした。

 上関原発など14基の原発の新増設計画をめぐっては野田佳彦首相が「現実的に困難」とした一方で、枝野幸男経済産業相は「個別に総合的に判断する必要がある」と発言。苅田社長は「詳細は分からないが、発言に(それぞれ)ニュアンスが違う部分もある」と戸惑いを見せた。(山本洋子)

(2011年9月17日朝刊掲載)

年別アーカイブ