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学徒動員 展示充実を 広島市に元教員ら要望

 広島市内の元教員たちが27日、2018年春の原爆資料館(中区)の全面刷新に合わせ、建物疎開の作業中に原爆の犠牲となった学徒の展示を充実させるよう市へ要望した。

 「建物疎開動員学徒の原爆被災を記録する会」(東区)の有志4人が同館で市の担当者と面会。空襲に備えて建物を取り壊す作業に動員された子どもたちの死は「教育史上最大の悲劇だ」とし、当時の状況や背景を展示で紹介するよう文書で求めた。

 市によると、全面刷新後は動員学徒の遺品を展示するほか、情報端末機でも関連情報を調べられるようにするという。西区の元中学教諭、楠忠之さん(91)は「軍部の圧力が7千人近い学徒の命を奪った事実がもっと知られるべきだ」と話した。(田中美千子)

(2015年10月28日朝刊掲載)

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