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高宮の郷土史会再出発 あすから講座 戦前・戦後の体験継承 安芸高田

 会員の高齢化で2年前に解散した安芸高田市の高宮町郷土史研究会が戦後70年のことし、高宮郷土史会として再出発する。活動の手始めに、町内の住民が戦前から戦後の体験を語る講座を31日から同町の高宮田園パラッツォで開く。会員も新たに募集していく。

 「昭和の歴史を知る人も少なくなった。貴重な体験を継承したい」として元会員で同町の築地昭二さん(79)が発起人となり企画した。広島での被爆体験や、戦後の食糧難の時に同町原山地区を開墾して酪農地にした開拓史などを知る地域住民に協力を呼び掛けた。

 講座は全5回。31日の1回目は元陸軍航空技術少尉の男性(92)が1944年10月、船舶兵にレーダー技術を教えるため赴いたフィリピンから脱出し、半年後に帰国した体験を話す。12月12日の2回目は同研究会の会長だった枡川良明さん(91)が45年5月、米軍による同町船木周辺への空襲の爆音を聞いた経験などを振り返る。3~5回目の日程は未定。

 1、2回目はいずれも午後1時半から同3時半まで。参加費300円。築地さんTel0826(57)0188。(山成耕太)

(2015年10月30日朝刊掲載)

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