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「核の潜在的抑止力重要」 自民・石破氏 核武装には反対

 自民党の石破茂前政調会長(鳥取1区)は21日、国会内で中国新聞のインタビューに応じた。エネルギー確保のために原子力発電所を一定程度維持すべきだとした上で、核兵器を造ろうと思えば一定期間に造れる「核の潜在的抑止力」の必要性を指摘した。核武装には反対の立場を明確に示した。

 石破氏は「核兵器は絶対使ってはいけない兵器だ」と強調。半面で、核兵器廃絶の難しさを挙げ「相手国に核兵器を使わせないため、どれだけ抑止力を持つかが極めて重要」とし、原発技術の維持による潜在的抑止力の重要性を認めた。また、核燃料生産につながる再処理工場と高速増殖炉原型炉「もんじゅ」による核燃料サイクルを推進する必要性も指摘した。

 一方で「いつまでもあくまでも潜在的だ」とも言明。日本の核武装については、核拡散防止条約(NPT)体制を崩し核兵器が広がる契機になりかねないとして反対した。

 これまで原発を推進してきた自民党に潜在的な核保有の意図があったか否かについては「少なくとも政治家はそうは思っていない」と否定的な見方を示した。(岡田浩平)

(2011年12月22日朝刊掲載)

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