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核軍縮へ被爆地と連携 ユニタール本部長 広島訪問

 昨年10月に国連訓練調査研究所(ユニタール、本部スイス・ジュネーブ)の本部長に就任したニキル・セス氏(59)=インド出身=が3日、広島市を初めて訪れた。中区の平和記念公園を見学し、核軍縮や平和構築へ、被爆地との連携強化を確認した。

 原爆資料館で、志賀賢治館長から壊滅した市中心部の模型や被爆死した学徒の遺品の説明を受けた。その後、原爆慰霊碑に花を手向けた。

 市役所では松井一実市長と面会した。ユニタール広島事務所は昨年、政府職員たちを対象にした核軍縮分野の研修を市内で初めて開催。「広島で戦争の愚かさや復興の希望を学ぶ意味は大きい。核軍縮のため、市と一緒に研修を広げていきたい」と述べた。

 セス氏は終了後、記者団に「軍縮に関わる外交官をこれまで以上に広島に招き、一般向けのセッションなども通じて平和のメッセージを伝えていきたい」と話した。4日午後6時から、原爆資料館で「持続可能な開発目標」と題して講演する。無料。(水川恭輔)

(2016年2月4日朝刊掲載)

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