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原爆ドーム隣 エノキ剪定 壁面損傷防ぐ

 広島市は9日、原爆ドーム(中区)の北東側に生える高さ約20メートルのエノキの剪定(せんてい)作業を始めた。伸びたり折れたりした枝がドームの壁面を傷つける可能性があり、現在進めているドームの健全度調査に合わせて実施した。

 剪定は2003年2月以来2回目。エノキはドームを囲む外壁からわずか2メートルの場所にある。樹齢は市の推定で約60年。被爆後に生えたとみられる。根はドームを避けるように伸びており、ドーム保存に問題ないという。

 市から委託を受けた造園会社の作業員4人が高所作業車を使い、チェーンソーで枝先から約5メートル分を切り落とした。切り口には防腐剤を塗った。

 作業は10日まで。市公園整備課は「ドームとともに戦後復興を見つめてきた樹木として保存管理している。剪定すれば葉が生い茂る夏もドームが見えやすくなるはず」と話している。(金崎由美)

(2012年2月10日朝刊掲載)

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