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中高生が核軍縮を議論 広島市中区で模擬会議

 核兵器のない世界の実現に向け、県内の中高生が世界各国の代表になりきって方策を考える模擬の核軍縮会議が20日、広島市中区の原爆資料館であった。核兵器を持つ国と持たない国の立場で議論し、核軍縮の合意文書作りに挑戦した。

 参加国は保有国の米国、中国、インドと非保有国の日本、オーストリア、ブラジル、インドネシアの7カ国。生徒48人がくじで担当する国に分かれた。

 核兵器をめぐる各国の基本的な主張や考え方を大学教授の講義や資料で学習。議論では「核兵器を大量に持つ国が率先して核軍縮を進めるべきだ」「保有国と非保有国が平等に核軍縮に向けた行動をする必要がある」と意見を交わし、議長草案を基に全ての国の了承を目指し修正を重ねた。

 会議は、各国の多様な意見をまとめて核軍縮を進める重要性や難しさを理解してもらうため県が企画した。参加した福山市の福山高2年井上遥さん(16)は「主観にとらわれず、相手の立場に立って考える大切さを実感できた」と充実した表情だった。(新谷枝里子)

(2016年2月21日朝刊掲載)

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