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原爆投下の日時 正解大幅アップ 小学4~6年75.3% 広島市教委調査

 広島市教委は22日、被爆70年の昨年11月に市立学校でした平和に関する意識調査で、米国が広島に原爆を投下した日時を正確に答えた小学4~6年生は、75・3%だったと明らかにした。1995年の調査開始以来、最も高い正答率という。同様に中学も過去最高。2010年の前回から対象にした高校も上昇し、市教委は「市独自の教材を使った平和学習などの効果が出ている」としている。

 調査は5年おきに実施。今回は、小学4~6年生は全8区から3校ずつ計24校2091人、中学生は同2校ずつの計16校1457人、高校生は市立全8校777人が6問に答えた。

 広島への原爆投下時刻を「1945年8月6日午前8時15分」と答えた小学4~6年生は1575人。33・0%だった前回から42・3ポイント増え、従来最も高かった初回を19・6ポイント上回った。中学生は78・3%で最も正答率が高く、前回より22・6ポイントアップ。高校生も10・4ポイント増の76・7%だった。

 市教委は小中学生とも正答率が最低だった前回調査などを受け、13年度から原爆の被害を小中高で系統的に教える教材「ひろしま平和ノート」を活用した授業を展開。指導1課は「平和ノートを使った授業や被爆証言の聴講、原爆資料館の見学などの各校の取り組みで改善したとみられる。さらに充実させたい」とする。

 市教委は原爆による死者数や非核三原則などほかの問いについても結果を集計中。4月ごろに報告書をまとめるという。(水川恭輔)

(2016年2月23日朝刊掲載)

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