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15年ぶり ポスター刷新 被団協、今の視点に

 日本被団協は27日、国内外での原爆展などに使う30枚組みの展示用ポスター「ヒロシマ・ナガサキ 原爆と人間」を新たに制作したと発表した。前作のパネルから15年ぶりの改訂となる。4月にウィーンで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第1回準備会合に合わせ、現地での展示も計画する。

 ポスターはB2判。原爆投下直後を中心に描いた「あの日あのとき」(16枚)、福島第1原発事故や沖縄の基地問題などを問いかける「核被害の広がり」(7枚)、被爆者の決意と未来へのメッセージ「ふたたび被爆者をつくるな」(7枚)の3部構成で、写真や絵に30秒程度で読める文章を添えた。

 1997年に制作した「原爆と人間展パネル」(B2判、40枚)が老朽化し、更新を求める声が上がっていた。被爆から67年を経た今の視点に立って内容を見直した。

 前作のパネルに続いて制作に携わった山本英典事務局次長(79)は「被爆者が亡くなっていく中で総集版という思いを込めた。きのこ雲の下で何があったのか、世界に伝えたい」と語った。

 2万9500円(送料込み)で販売する。日本被団協Tel03(3438)1897。(武河隆司)

(2012年2月28日朝刊掲載)

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