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原爆資料館が値上げ きょうから 大人50円から200円 広島市

 広島市は1日、原爆資料館(中区)の入館料を値上げする。大学生以上の大人を200円とし、1972年に50円に定めて以来、44年ぶりの変更。増収相当分を、資料館の収蔵品の補修や被爆建物の保存など平和施策の費用に充てる。

 高校生と65歳以上のお年寄りは、それぞれ30円から100円に引き上げ。一方、小、中学生や修学旅行生は無料で据え置く。

 資料館は被爆10年後の55年8月に開館。当時は13歳以上が20円だった。2014年度の入館者数は131万4091人。市は今回の値上げで年約1億2800万円の増収を見込み、相当額を原爆ドーム保存事業等基金に積み立てる。被爆の記憶を伝える施策のほか、被爆樹木の樹勢調査、平和首長会議加盟都市の若者の広島訪問支援などに役立てるという。

 市平和推進課は「被爆の実態を伝えるため、協力してほしい」と呼び掛けている。

 また、12月29日と元日を新たに開館日とするよう施行規則を改めた。12年度以後、試行的に開けており、一定の来場があったため。今後休館日は12月30、31日の2日間になる。(和多正憲)

(2016年4月1日朝刊掲載)

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