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海岸占用継続を許可 上関原発計画 町長、議会で答弁

 中国電力が原発建設を計画する山口県上関町の柏原重海町長は19日、町議会の一般質問で、中電に建設予定地海岸の占用継続を許可したことを明らかにした。今月末の許可期限切れを前に中電が2月末、更新を申請していた。

 建設反対派の議員の質問に答えた。柏原町長は、占用の前提となる、県知事が中電に交付した公有水面埋め立て免許が失効していない点などに触れ「制度規則にのっとり提出された申請を審査した結果、許可しない理由は見あたらない」と理解を求めた。

 国が進める原子力政策見直しを受け、「現状では許可したからといって原発建設が進むわけではない」とも説明。国の動向を見守り、互いに今後の町づくりについて議論を深めようと呼び掛けた。

 町は2010年7月から、予定地の田ノ浦海岸約1400平方メートルの占用を許可。中電が昨年度末に続き、ことし2月29日に1年間の延長を申請し、町は3月6日付で許可した。

 中電は福島第1原発事故を受け、昨年3月15日から埋め立て工事を中断。海岸占用の継続をめぐっては、反対派の町民団体がことし2月14日、許可しないよう求める要望書を町に提出していた。(久保田剛)

(2012年3月20日朝刊掲載)

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