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食通しイスラム文化知る 東広島でラマダン体験イベント 礼拝見学し熱心に質問

 イスラム教の文化や習慣を知るイベントが19日夜、東広島市西条町の「広島イスラーム文化センター」であった。参加者19人が、ラマダン(断食月)にまつわる儀式を体験した。(新本恭子)

 ラマダンは1年のうちの1カ月間、日の出から日没まで飲食を断つ。ことしは6月上旬に始まった。参加者は日没に合わせて集合した。まず、デーツ(ナツメヤシ)と水を口にし、礼拝の様子を見学。断食中の日没後に取る食事を、イスラム教徒約200人とともにした。スパイシーな味付けの鶏やサラダで、会話を楽しみながら交流した。

 センターのアブドゥーラ・バセム代表理事(47)の案内で施設を巡り、「断食は食べ物に感謝し、相手を思いやる気持ちを持つために行う」などと教わった。参加者は、礼拝の決まり事や日ごろの生活について熱心に質問した。

 ケーキ店経営三宅崇さん(42)=西条町=は「イスラム教を堅苦しく考えていたが、親切に教わり興味が湧いた」と話していた。HIROSHIMAワールドトーク実行委員会とNPO法人ひろしまジン大学が企画した。

広島イスラーム文化センター
 2008年に法人として設立し、12年に現在地に5階建てビルを購入。礼拝ホールや図書室を備える。賃貸アパートとしての部屋や、どの宗教の人でも使えるセミナールームもある。

(2016年6月21日朝刊掲載)

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