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[変わる街] 風感じ ヒロシマ一望 中区の「おりづるタワー」 物産館や滑り台も

 世界遺産・原爆ドーム(広島市中区)の東側で改修している地上14階建ての「おりづるタワー」がほぼ完成し、パノラマビューを誇る展望台や物産館などが11日にオープンする。平和を祈り、その尊さを考える新たな名所となりそうだ。(滝尾明日香)

 広島マツダ(同)が手掛けた。高さは改修前と同じ51・5メートル。1階にカフェや物産館、2階は修学旅行生も使える会議室、3~11階は貸しオフィスが入る。12、13階が平和記念公園などが見渡せる展望スペースで、13階は三方の壁をなくした。また、避難用を兼ねたらせん状のスロープがあり、滑り台を併設している。

 総事業費は70億円。「何もない廃虚から今の広島の街が復興したことを感じてもらえたら」と同社の松田哲也会長(47)。「広島に育ててもらった会社。恩返しがしたい」

 北側の壁面には高さ約50メートルの「おりづるの壁」をつくった。タワー内で販売する折り紙で折り鶴を折ってもらい12階から投入。ガラス張りの壁面が折り鶴で埋まっていく様子が通りから見える。

 展望スペースの入場料は大人1700円(団体1500円)、小学生700円(同600円)など。松田会長は「ヒロシマを体感できる地にしたい」と力を込めた。

(2016年7月1日朝刊掲載)

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