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オバマ氏効果 受講最多 広経大の集中講義 「広島を学ぶ」に127人

 原爆や戦争について考える広島経済大(広島市安佐南区)の集中講義「広島を学ぶ」が24日、同大で始まった。オバマ米大統領の広島訪問を受け、県内外の大学と高専計6校から過去最多の127人が受講した。

 初日は、広島大名誉教授で被爆者の葉佐井博巳さん(85)=原子核物理学=が放射線の人体への影響を解説。広島経済大の浜田敏彦教授(55)=日本近現代史=は戦前の軍都としての歴史を紹介した。

 桃山学院大3年嶋津惇さん(21)=堺市=は「オバマ大統領の訪問で被爆地の歴史に興味を持った。戦時中や被爆直後の人々の生活について学びたい」と意欲を見せる。東京大3年太田知宏さん(22)=横浜市=は「関東にいると、原爆被害はどこか人ごと。広島の若者の原爆観を知りたい」と話す。

 集中講義は教育ネットワーク中国の単位互換制度で09年に他大学の学生も受講できるようになった。以来、受講者は46~70人で推移。被爆70年の昨年は77人が参加した。

 講義は26日まで。広島市内の被爆遺構や呉、江田島両市の旧日本軍関連史跡を巡る。(新谷枝里子)

(2016年8月25日朝刊掲載)

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