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心一つ 福島で石見神楽 鎮魂イベントあす出演 益田の神和会メンバー

 益田市内の12社中でつくる市石見神楽神和会(三原薫充(ただみつ)会長)が28日、福島市である「未来の祀(まつ)り」で舞を披露する。東日本大震災の犠牲者を鎮魂し、被災地再生を目指すイベント。現地を訪れる16人は心を一つにしている。

 演目は「大蛇(おろち)」。「止めるところは止めてアピール」「タイミングをずらして登場しよう」。25日夜、久々茂地区多目的集会所(益田市久々茂町)であった練習は所作の確認など熱を帯びた。太鼓や笛の音に合わせ、カラフルな8頭が踊り回った。

 イベントは27日から。被災地から発信を続ける詩人和合亮一さんが発起人となり、会場の神社には社会学者開沼博さんや作家柳美里さんら東北出身や在住の著名人が集う。震災以降、福島県各地で公演する神和会はゲストとして招かれた。舞に使う鬼棒や御幣作りの体験講座も開き、神楽に親しんでもらう。

 訪問メンバーの中心は20、30代。三原会長(73)は「伝統を継承する若い人の頑張りを見てもらい、前へ進む刺激になればうれしい」と意気込んでいる。(江川裕介)

(2016年8月27日朝刊掲載)

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