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美保基地に給油機配備 島根・鳥取県に正式伝達 中国四国防衛局

 中国四国防衛局は8日、防衛省が新たな空中給油機に選定した米大手航空機メーカー・ボーイングのKC46Aを、航空自衛隊美保基地(境港市)に2020年度以降、配備する方針を島根、鳥取両県などに正式に伝えた。

 同防衛局企画部の宮川均部長が両県庁などを訪問。鳥取県庁では、導入予定の全3機を美保基地に配備する方針を明らかにし、16年度内に地元の回答を得たいとの意向を示した。

 県側は、住民への説明▽影響測定のためのデモフライト▽騒音・安全対策▽周辺住宅などへの適切な防音対策―の4点を要請。同日の会見で、平井伸治知事は「地元の境港、米子両市や県議会の意見を聞いて慎重に判断したい」と述べた。

 島根県では、防災部の岸川慎一部長が「地元となる松江、安来両市にとって、生活環境に影響が出ないかが大きな関心事。住民にも丁寧に説明してほしい」と応じた。回答期日については「現時点ではいつとは申し上げられない」とした。

 KC46Aは米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイを含めた主な米軍機への給油が可能。奄美諸島や沖縄県などの南西地域の防衛強化などを念頭に、防衛省が美保基地を「最適地」と判断した。(川崎崇史、秋吉正哉)

(2016年9月9日朝刊掲載)

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