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社説・コラム

F35B 高い安全性強調 岩国配備計画の中隊司令に聞く 最新技術 「訓練万全に」

 2017年1月以降、岩国市の米海兵隊岩国基地への配備計画がある最新鋭ステルス戦闘機F35Bについて、同機を運用する第121海兵戦闘攻撃中隊司令のJ・T・バルド中佐が、米アリゾナ州の海兵隊ユマ基地で24日(日本時間25日)に中国新聞の単独インタビューに応じた。「最新技術の導入で、(岩国基地に配備されている)現行機よりも安全性が高い」と明言し、市民の理解を得るためにもパイロットの訓練に努める考えを示した。(野田華奈子)

  ―「機種更新」と説明されていますが、交代する現行機と比べて安全性は高いと言えますか。
 F35Bには最新の技術が詰め込まれている。(高度なシステムチェック機能により)自分自身のことがよく分かる、非常に賢い航空機だ。例えば、機体のどこかに不具合があれば、離陸前の段階で把握して対処することが可能だ。交代する古い機種(FA18ホーネット、AV8Bハリアー)も十分に安全だが、さらに安全性を高めたといえる。

  ―市民には騒音や飛行回数の増加など不安もあります。どう受け止めますか。
 岩国の皆さんが心配されている内容は私たちにとっても重要だ。こうした懸念を伝えてもらうことで、(互いにコミュニケーションを図り)岩国の一員になれるよう努めることができる。

 騒音は、これまでの岩国の航空機と比べて大きな違いはない。F35Bは非常に優れた安全記録を保持し、パイロットも習熟している。訓練を進めて準備を万全にし、できる限り安全に運用することで、地元に歓迎されればと思う。

  ―岩国基地でどんな訓練をしますか。
 訓練は現行のホーネットやハリアーが岩国で実施しているのと非常に似たものになる。地元の方が目で見て分かるような違いは、全くないと言っていい。飛行も同じやり方だ。機体が最新型に入れ替わるだけで、ほかは何も変わらない。

  ―岩国についてどう思いますか。
 岩国には赴任したこともある。日本での初めての部隊として再び赴く機会に恵まれ、光栄だ。パートナー国の自衛隊などと訓練できることは、非常に名誉だと感じている。

(2016年10月29日朝刊掲載)

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