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「騒音軽減 国など対策」 岩国艦載機移転 山口県と岩国市が影響検証

 在日米軍再編に伴い岩国市の米海兵隊岩国基地へ空母艦載機61機が移転する計画を巡り、山口県と市は1日、国への照会を踏まえ、基地周辺への影響の検証結果をまとめた。騒音や安全面について「住民に与える影響を最小限にとどめる対策が(国や米軍によって)講じられる」などとしている。

 県と市は1月、国から移転計画に関する説明を受けた。日米両政府が合意した2006年当時の移転計画から機種や機数に変更があったため、中国四国防衛局に疑問点を照会。2月28日に回答があり、内容を分析した。

 国によると、1日の標準的な飛行回数は06年当時の予測に比べ69回増の458回となる。県と市への回答では、米軍機の従来の運用状況を説明した上で「引き続き、騒音面や安全面に最大限配慮しつつ、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう米側に働き掛ける」と強調。訓練空域への飛行ルートや訓練の内容については「米軍の運用事項のため承知していないが、情報があれば説明したい」とした。

 回答を受け、県と市は「(現在の米軍機は)岩国日米協議会の確認に基づき、安全かつ効率的に運用し、地元への騒音の影響を軽減するように飛行している」とし、移転後も同様の運用が続くと分析。大気への影響についても「移転による汚染物質の排出量の増加はわずかで、特段の影響は生じない」とした。(松本恭治)

(2017年3月2日朝刊掲載)

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