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市長、6月にも判断 岩国 艦載機移転の容認是非

 岩国市の米海兵隊岩国基地へ空母艦載機61機が移転する計画を巡り、同市の福田良彦市長は9日の市議会一般質問で、移転容認の是非について「住民説明会を経て、市議会で最終的に判断したい」との考えを表明した。米軍が7月以降の移転を計画する中、次に市議会定例会がある6月にも判断を示すとみられる。

 福田市長は住民説明会に関する質問に対し、「安心安全対策や地域振興策などを巡る国との協議内容を説明し、市民の意見を聞きたい」と答弁。説明会で移転の是非には踏み込まず、「議会で最終的な判断をさせていただきたい」とした。

 一方で「国や米軍の都合によるスケジュールありきで判断しない」とあらためて強調。説明会の開催時期は明言しておらず、国との協議状況などによって判断がずれ込む可能性もある。

 国は1月、在日米軍再編に伴う米海軍厚木基地(神奈川県)からの空母艦載機の移転スケジュールを同市と山口県に説明。7月にもE2D早期警戒機の部隊から配備が始まり、来年5月にかけて7部隊計61機が順次移転する見通し。

 県と市は、移転後の基地周辺住民の生活環境について「(日米両政府が移転計画に合意し、基地滑走路の沖合移設前だった)2006年当時に比べ、全体として悪化しない」と分析している。(松本恭治)

(2017年3月10日朝刊掲載)

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