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広島で鎮魂の灯火 東日本大震災6年

 東日本大震災の犠牲者を追悼し、被災地の復興を願う集いが11日、広島市中区の原爆ドーム対岸の元安川親水テラスであった。参加者約500人は、キャンドルの明かりで「3・11」の数字を描き出し、失われた命へ祈りを重ねた。

 地震発生時刻の午後2時46分、集まった約70人が被災地の方角を向いて黙とう。午後5時半から、参加者がグラスに入ったろうそく(直径5センチ、高さ7センチ)約500個に次々と火をともした。「がんばれ東北」「3・11を絶対に忘れない」…。市内の小学生や市民グループのメンバーたちがグラスを覆った紙に書いた文字が静かに浮かび上がり、鎮魂の時が流れた。

 同市のNPO法人や市民団体でつくる実行委員会が企画し、6回目。2人の娘と参加した安藤恵さん(40)は、福島第1原発の事故発生直後に福島県郡山市から呉市に移り住んだ。「生活にも慣れ、今後、震災のことを伝えていこうという気持ちになった。また1年頑張りたい」と決意を新たにしていた。

 安佐南区八木3丁目の広島土砂災害の被災地でも、西区のボランティア団体「元気になる木広島」が呼び掛け、住民たち約30人が紙灯籠約200個に火をともして祈りをささげた。(有岡英俊)

(2017年3月12日朝刊掲載)

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