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安心確保や振興策は… 艦載機移転 岩国市 説明会を開始

 米海兵隊岩国基地(岩国市)へ7月以降、空母艦載機61機が移転する計画を巡る住民説明会が21日、同市美和町、周東町、由宇町の3会場であった。市主催で計215人が参加。北朝鮮情勢が緊迫化する中、移転で極東最大級に変貌する同基地への攻撃を不安視する声が寄せられた。移転を念頭に地域振興策の充実を求める意見も目立った。

 福田良彦市長たち市幹部に加え、オブザーバーとして中国四国防衛局の菅原隆拓局長たちが出席。福田市長が、受け入れ判断の前提条件とする市の基本スタンスをはじめ、43項目の安心安全対策や地域振興策を巡る国との協議状況などを説明した。

 福田市長は「安心安全対策はまだ課題も残っているが、地域振興策など全体を通して評価すれば一定の成果はあった」との考えを示した。その上で市民や市議会の意見も踏まえ、「(移転容認の是非を)6月市議会定例会の会期中に答弁したい」と明言した。

 各会場では「岩国基地が攻撃されたら市民の命を守れるのか」「騒音被害に悩まされ続ける」と懸念の声が上がった。移転に絡む国からの財源を活用し、子育て支援や道路整備を進めるよう求める意見もあった。

 説明会は23日にも、同市三笠町のシンフォニア岩国である。(松本恭治)

(2017年5月22日朝刊掲載)

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