×

ニュース

国連軍縮会議を誘致 広島市 核禁条約後押しなら

 国内外の外交官や専門家が核兵器廃絶の道筋を探る国連軍縮会議について広島市は26日、国連で制定交渉が進む「核兵器禁止条約」を後押しする内容になるなら、今年の同会議の広島開催を国連、外務省と協議する考えを示した。ただ、日本政府は禁止条約に反対して交渉に参加しておらず、市の望む条件で誘致できるか見通せない。

 市議会一般質問で、市民局の谷本睦志局長が「条約への参加国拡大のための環境づくりに資するような内容の会議になるのであれば、本市での開催を外務省、国連アジア太平洋平和軍縮センターと協議したい」と答えた。

 米ニューヨークの国連本部で開かれている交渉会議は7月7日の会期末までの成案採択を目指している。このため市は、国連軍縮会議では条約の実効性向上など具体策を巡る議論が欠かせないとの立場。国の動向を見て今後、協議入りの是非を判断する。

 国連軍縮会議は1989年からほぼ毎年、国内で開催。外務省が調整役を担う。広島市では過去4回あり、直近の15年8月は23カ国・5国際機関から約80人が参加。16年12月は長崎市で開かれた。17年の開催について、外務省軍備管理軍縮課は「具体的な開催地、時期は決定していない。引き続き調整したい」としている。(岡田浩平)

(2017年6月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ