×

ニュース

「核」終結に努める 宣言採択 医学生会議が閉幕

 広島市中区の広島国際会議場で開かれている、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)の医学生会議は23日、核兵器だけではなく、原子力エネルギーの利用も含め、「核時代」終結に努めることを目指す宣言を採択し、閉幕した。

 この日は、広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長が基調講演。「世界平和のためには核兵器廃絶が必要だ。実現できるよう、さらに真剣に行動しよう」と呼びかけた。被爆者と核問題について学ぶワークショップでは、原爆養護ホームに入所している3人が被爆体験を証言。核廃絶を訴えた。

 拍手で採択した宣言は、被爆者や福島第1原発事故で広島市に移り住んだ人らの証言を会議で聴き、核軍縮や再生可能エネルギーへの移行により「核時代」を終わらせるよう活動を強めることが求められるとしている。

 最後に、IPPNWの国際学生代表に選ばれた広島大歯学部4年の原田果林さん(22)=南区=が「核兵器廃絶を唱えるだけでなく、実際に行動することが大切だ。私たちがアクションを起こし、大きなうねりにしていきたい」と抱負を述べた。

 2日間の会議には、米国やロシア、ドイツ、パキスタンなど25カ国の医学生や若手医師ら約125人が参加した。(増田咲子)

(2012年8月24日朝刊掲載)

年別アーカイブ